【オススメ】熱きサッカー漫画 イレブン 読んだことある?【青葉茂】
どうもサイクロです。
今回は「イレブン」!!
皆さん読んだことありますか?
サッカー漫画の金字塔と言われる日本全国をサッカーブームにした「キャプテン翼」が連載開始をしたのが1981年。全43巻。
このイレブンは1985年に少年月刊ジャンプで連載開始されました。知名度も人気もキャプテン翼には劣りますが、リオガルシア・ナショナルカップ 編辺りまではサッカー漫画史上でも屈指の名作と言えます。
35巻辺りまで単行本で揃えていたが、月刊ジャンプなので進み具合が遅く、実家を出るのをきっかけに読まなくなっていました。が、最近、インターネットで無料で全巻読めるのを見つけて読破しました。
作者は原作が七三太朗、作画が高橋広。
作画の高橋先生は正直あまり良く知りませんが、原作の七三太朗(なみたろう)先生はあの千葉4兄弟の末弟。
長兄は名作「あしたのジョー」や「明日天気になあれ」の作者であるちばてつや先生。
次兄は兄弟が属する事務所の社長である千葉研作。
近兄は野球漫画の名作「キャプテン」や「プレイボール」の作者であるちばあきお先生。
こう書きだすとものすごい兄弟たちですね。それぞれ違うスポーツを題材に日本漫画史上に残る名作を生み出しています。
高橋広先生は他の作品を良く知らないですが、ちばあきお先生の元アシスタントで千葉兄弟の世界観にあった泥臭い絵を描きます。
主人公は青葉茂。サッカー選手であった亡き父に憧れるも中学までは脚力を鍛えるために陸上部。高校入学と共にサッカー部に。
初めはサッカーのルールも覚つかないが、持ち前の努力と根性で急成長を遂げていく物語。
高校で出会う谷。
静岡の名門中学出身で、補欠ながらも全国制覇を経験。
補欠だったが、テクニックと知識は相当。初めは青葉に呆れながらも、青葉の体力と努力と根性、負けん気には未来を感じた。
後にJリーグで再開。
高校サッカー編の名シーンはやはり真誠館(しんせいかん)高校との試合。ラフプレーお構いなしの相手要注意人物は、5番、6番、7番の背番号をつける通称「ごろっち」と呼ばれる3選手。退場覚悟でくるラフプレーに対抗する青葉達イレブンは見もの。ただ「ごろっち」達の名前は確か出てこない(笑)
かなり酷いプレー笑
谷もやられる。
ダイヤモンドユカイのギラッチを聞くといつも「ごろっち」を思い出す。
高校サッカー予選はごろっち戦の怪我の影響で2回戦で負けてしまうが、亡き父の親友であった米山監督にユース選考合宿に招かれる。
イレブンで一番面白い点は行く先々で常に一番下手だという所。
ここで、全国区の選手である紅林や浦部との競争を強いられる。
高校サッカー選手権?得点王の紅林。決定力があり、性格も良い。
ブラジル留学経験のある浦部。
ムラっ気があり、性格も嫌味な所があったが、青葉に感化されていく。
選考合宿で皆の上手さに圧倒されるも、父さんの教えであるトウキックに磨きをかけ、何とかミッドフィルダーとしてユース代表に選出される。
この辺りまでは父さんのトウキックが武器である。
私はサッカーをやっていたので、このトウキックが武器というのは非常に違和感があった。後で出てくるスピンボールやブレ球やシュートの曲がり具合など、原作の七三太朗はキャプテン翼の高橋陽一の様にサッカーはあまり詳しくないんじゃないかと思う。
しかし、この漫画の肝は必殺技などではなくて、成長する姿勢を描いている所である。
続いてワールドユース編。
韓国戦も熱い戦いであったが、やはりブラジル戦。
将来のブラジル代表を背負うと言われるホセ・ケーナとの戦い。
対戦前は5-0で負けるとの予想。
実際、1990年前後当時のサッカー情勢ではそれくらいが当然の実力差があった。
ブラジル留学していた浦部もサンパウロのBチームにも入れない実力差。
この試合、ケーナの4得点で負けてしまうが、終盤一点差、そしてペナルティー獲得までブラジルを追い詰めて青葉の名前をケーナに植えつける。
ケーナはこの後も行く先々で敵味方として登場する。終盤はいい奴。
ブラジルに敗れ、久しぶりに武蔵台高校に戻り、県予選で青葉は大活躍。全国大会へと導く。
ここでブラジル留学を勧められるも悩む青葉に、
谷とチームメイトが「青葉の様なスタープレーヤーはうちには要らない」。
青葉は怒り、ブラジル留学を決意。
勿論、谷が青葉の未来を案じての一芝居であった。
青葉を見送る谷。
めちゃくちゃ泣けます。
素朴な絵。あり得る話。心情を察する事ができる。
これ以上何も言葉はいらないですよね。ワンピースならこの感動に何週かけるのでしょうか。
リアガルシア編。
ここがイレブンの最大の盛り上がり場でしょう。
MAJORで言うと、夢島編な感じ。
この養成所では選手は番号でよばれ、青葉はイレブンと呼ばれる。
この養成所で生き残れば100万ドルスタープレーヤーとしての道が開けるとも言われる。各国の有望若手プレーヤーが集まる。
日系2?3?世のブラジル人、ジョゼ佐藤。名門サントス出身のテクニシャン。
昼飯抜きでも海藻を食べて食らいつく。
塀の上でのドリブル練習。
シュート練習。皆めちゃくちゃうまい。誰も失敗しない。
フック、スライス、ドライブシュートも皆完璧。
出遅れた青葉は居残り練習で生き残りに賭ける。
厳しい練習、試験に通り、南米各国のプロチームと対戦していく地獄のロードを終え、最終試験はもう一方のリアガルシアの生き残りとの対戦。ペルーのボリビアでの高地。
高地に慣れる為の登山療法。コカの葉を食べる。日本では違法?
最終戦。高地ならではのボールの軌道の変化に自殺点から始まる。
最終試合ではプロの厳しさを体現する為、多少のラフプレーはファウルにならない。
ジョゼが仇をとってくれる。
青葉もジョゼ仕込みの空手で応戦。
この試合はごろっちを彷彿とさせてくれる名試合で、日本人が好きなやられたらやり返す、倍返しだ!精神が満載で見るものを沸かしてくれる。
リアガルシアを卒業した事で各国からのオファーが舞い込むが、ジョゼと共に日本へ帰り、ワールドカップ制覇の為のチーム作りに。
ヨーロッパの大会へ日本代表がゲストとなって参加。
ナショナルカップ!
ここでの相手は一気にワールドクラスに。名前は微妙に変えているが、イングランドではシルトンやリネカー。
イタリア代表はサッキ監督、ゼンガ、バレージ、ビアリ、バッジオなど。
新たな技、ブロックドリブルで世界一のイタリア代表を苦しめる。
このドリブルはすごい好きなのにこの後出てこない笑
PKを足で挟んだシュートは反則では?
惜しくも破れる。が、チームメイトにはそれぞれユベントスやACミラン、マンUのレギュラーとなった熊野や沢野、浦部がいるので健闘ぶりは妥当。
試合も白熱して面白い。
ここからは、Jリーグ、アフリカのOA、そしてワールドカップ編へと続いていく。
OA編はリアガルシアを思い起こす感じで割と好きなのだが、Jリーグ編からは正直あまり盛り上がらない。
その理由としては、丁度Jリーグが開幕してJリーグ編を始めたのだが、ナショナルカップで世界一を追い詰めた選手がJリーグでモタモタしている感がハンパない。
アフリカに焦点を当てたのは面白いのだが、レベルの統一感がなくなりすぎてめちゃくちゃに。
実際の選手が出てくると、世界観が壊れてしまう。海外のビッグクラブ出身の選手達がいつの間にかJリーグのカズや前園、中田英にレギュラーを取られてしまうなど矛盾点やスケールダウンが半端ない。
ナショナルカップ時はワールドカップ制覇目標を掲げながら、時が経つにつれて段々と、現実のサッカー日本代表に当てはめていってしまったのが残念だ。
原作者の七三太朗先生は、マガジンの野球漫画DREAMSの原作でもお馴染みだが、そちらでも初めは面白いのだが、尻すぼみの印象がある。
私はサッカーファンなのでナショナルカップのイタリア戦などワクワクして見た1人なのだが、全体を通してみると、あのナショナルカップが無ければもっと自然な流れでJリーグ、OAと繋がったと感じる。
ナショナルカップでバレージに勝ってしまったばっかりに、その後20巻がどのレベルで闘っているのか分からない状態になった。
なので、ナショナルカップが無ければ、若しくは、ナショナルカップで物語が終われば、さらに名作と言われたでしょう。
しかし、誰が見てもリアガルシア編まではどのサッカー漫画よりも熱くなれる事は間違いない。
まだ読んだことのない方は是非!
オススメです!
ストーリー : 4
キャラクター : 4
絵のうまさ : 3
熱くなる : 5
オススメ度 : 5